――――また……逢えるよね………

――――たとえ……どんなに 刻が流れても…………

――――きっと…また……… 貴方と………

 

 

――――どんなに遠く離れて ても……何度転生しても…………

―――――必ず………貴方 と…私は…………

―――――絶対に…………

 

 

――――そう約束したの に……何故……何故…………

――――貴方は私を見てくれ ない………

――――いや……他の女 を………私以外を見ないで…………

 

 

――――赦さない……私から 貴方を奪う女を…………

――――あの女達を………ワ ルキューレを…………

――――絶対に取り戻す…… 貴方は私のもの……………

 

 

――――私は…貴方 の…………

 

 

 

闇の内で……何かが蠢こうと していた…………

 

 

 

 

場所を変えて地球……歩いて いた和人は、不意に歩みを止め、振り返った……

「どうしたの、和人?」

和人と手を繋いでいたわる きゅーれが不思議そうに首を傾げる。

「あ、ううん…なんでもない よ」

「変な和人」

苦笑を浮かべて首を振る。

だが、今一度後ろを振り向 く……なにか…誰かに呼ばれたような気がした……それと……微かに響いた鈴の音………しかし、後ろを振り返っても人影はない………

自分の勘違いかと和人は腑に 落ちずに歩き出す……………

 

 

 

そんな和人とわるきゅーれの 背中を遠くから見詰める人影………

 

――――リーン……リーン…………

 

髪に結び、揺れる鈴が静かに 鳴る………

「やっと逢えた……待ってた よ…………貴方と逢えるのを…………」

漆黒の髪を靡かせる少女が静 かに佇んでいた………

顔を紅潮させ……愛しい者を 見るように………

 

 

――――リーン……リーン…………

 

鈴の音が鳴り響く……始まり を予兆するように…………

 

 

 

 

円盤皇女ワるきゅーレ  

第3部  次元を超えた契り

第壱話  銀の女神(ワルキューレ)

 

 

 

 

相も変わらずの騒動が続く時 之湯……変わらない日常………夕闇が落ち、既に周囲は夜に包まれている。

時之湯に来る客も大勢見 え……にぎやかな様相を呈している。

番台には参考書を片手に座る リカ……ドアが開き、眼を向けると…そこには秋菜とハイドラの姿が………

「あ、秋菜ちゃん…いらっ しゃい」

「あ、うん……あのさ、家の お風呂、まぁた壊れちゃったみたいでね……あはは」

上擦った声で頭を掻く秋菜に リカは含みのある笑みを浮かべる。

「あはは…こういう時って近 所に銭湯があると便利よねぇ、ハイドラ」

誤魔化そうと話を振ると、ハ イドラは肩を竦める。

「素直じゃないねえ、 てぇっ!」

思わず口にした瞬間、ハイド ラは秋菜に拳骨をもらい、悶絶した。

その様子を見やりながら、リ カはこっそり溜め息をついた……確かに……素直じゃない、と……秋菜の想いはもうバレバレなのだが…気づいていないのは和人本人ぐらいだろう。

まあ、そこが面白いのだ が………

「あ! そういえばゴースト は今日来てるの!?」

何気に視線をやり、壁に貼ら れたポスターが眼に入り、何かを気づいたように尋ねる。

「ううん…今日はまだよ。で も、あの人って結構終わりに来るからな………」

リカも同じくポスターに眼を やる……それは、以前撮影した教会でのジェーンブランドの広告ポスター……激しい乙女達の聖戦(第2部参照)を征したゴーストと和人の結婚式の様相が映し 出されており、それが秋菜だけでなくワルキューレなどにも気分が良くない。

「でも、これ結構評判いいの よね……なんか、聞いた話だと駅ばりのは剥がされちゃったりしてるんだって」

少なくとも女の子から見れば 憧れの光景だろう……溜め息を大きくつき、秋菜はトボトボと脱衣所に歩いていく。

「あ、和人はボイラー室?」

「うん……どうかしたの?」

銭湯には入りにくるが、和人 に用があるというのは少し珍しいが……さほど気に留めずリカが問い掛けると、秋菜が表情をやや固くする。

「うん……昼間、少し霊写を していたんだけど……なにか、変な胸騒ぎがして………」

昼間……家の神社で一人霊感 を使っていた秋菜は、なにか不穏な影を捉えた。

微弱で……それでいて、どこ か哀しみに満ちた波動………以前、探知したゴーストの予兆ともなにか違う………

「へぇ……でもまぁた厄介事 は勘弁してほしいんだけどな………」

この霊感でいえば秋菜の予知 は外れたことがない……それだけ桁外れな霊力を秋菜は身に宿しているのだ。

以前もそれでゴーストの出現 を予期したぐらいだ……あの時も大変な騒動だった…またあんな騒動が起こるとなると勘弁してほしいのがリカの正直な気持ちだった。

「うん……まあ、私の気にし すぎかもしれないし…………」

苦笑を浮かべて手を振る秋 菜…その時、バタンと脱衣所のロッカーのドアが開いた。

「きゃぁっ!」

「いえ……災いは迫っていま す………そう…秋菜さんと同じように、僕も電波を受信しています………」

悲鳴を上げる秋菜と口を開け て固まるリカ……の前では、異様な光景が拡がっている。

「なにやってんだ、おめえ は?」

ハイドラも呆れたように呟 く……ロッカーの中にいるコーラスに………

「宇宙の果てから電波が出て いるのです……そう…地球に災いが……恐怖が降ってきます……」

「っていうか、あんたどう やってそんなとこに入ったのよ?」

突っ込むリカに対し、コーラ スはロッカーから這い出て……そしてそのまま服を脱いでいく。

「電波状況が悪かったの で……」

相変わらず、よく解からない 思考でコーラスはそのまま風呂に入っていく。

呆然と3人はその背中を見 送った………

 

 

ボイラー室でお湯を調整して いる和人……だが、和人はどこか浮かない表情だった。

(あの音……どこかで、聞い た覚えが…………)

和人の脳裏には、あの時に聞 こえた鈴の音が離れずにいた……なにか…懐かしさにも似た不思議な感覚………

あの鈴の音と……一人の人 影……刹那、鈍い傷みが頭を襲い、和人は思わず項垂れた。

「和人ぉぉ、どうしたの?  どこか痛いの?」

和人の様子に心配し、不安そ うに駆け寄るわるきゅーれ……だが、そんなわるきゅーれに対して、苦笑を浮かべて制する。

「だ、大丈夫だよ……ちょっ と眩暈がしただけだから………」

「病気なの?」

「違うよ……でも、店を閉め たらすぐ休んだ方がいいかな………」

取り繕うように強張った笑み を浮かべたまま、和人は作業を再開する。

その背中が、どこか遠くに感 じるわるきゅーれだった………

 

 

 

夜も更け……時之湯の看板を 下ろすと、和人はもう休むと告げ…部屋に戻るなり、そのまま寝転び……天井を見詰めながら………深い睡魔に捉われていった………

そして…和人は夢を見てい た…………

 

 

どこか解からない……見知ら ぬ場所で………自分は一人の少女に向かい合っている………

顔はよく見えない……その少 女に鈴を差し出す………

少女は笑顔を浮かべ…その鈴 を髪に括る…………

そして………自分の唇は少女 の唇へと…………

 

そこで意識が暗転する…… 打って変わった闇のなか………

和人の前に人影が現われ る……だが、闇に覆われているために顔が見えない………

『誰……?』

ワルキューレじゃない……よ く夢に見た彼女ではない………

だが、和人の心には警戒心も なかった……ただ、懐かしさにも似た奇妙な感覚を感じていた………

『君は………』

 

―――――待ってた…貴方を……

 

人影の口が動き…声は聞こえ なかった………だが、頭に響くように聞こえた……

『君は………?』

再度反芻する和人……

 

―――――ずっと…ずっと………貴方だけを………

 

手を拡げ……和人に向かって 手を伸ばす…………

 

――――リーン……リーン…………

 

鈴の音が…響き渡る………

耳鳴りがして…視界がぼや け…………

何も聞こえない…何も見えな い………ただ、和人はなにかに引き寄せられていくような感覚に従うままに………

 

 

―――――私は……貴方の…………

 

刹那…意識が暗転し た…………

 

 

「……っ!」

ガバッと身を起こす和人…… 既に陽も昇り…スズメの囀りが朝の到来を告げていた………

周囲を見渡しながら……和人 は先程まで見ていた夢を脳裏に浮かべる………

(あの人は……いった い………)

ワルキューレじゃない別の女 性……胸に燻るこの苦しさ…………

「和人ぉぉぉ、おはよ!」

そんな和人に向かい、ドアが 開いて飛び込んできたわるきゅーれが抱き付く。

だが、和人から反応が返って こず……わるきゅーれは不思議そうに顔を上げる。

「和人?」

呼び掛けに……まったく応え ず…ただ、虚空を見詰めていた和人だったが、ハッとしたようにわるきゅーれに気づいた。

「わ、わるきゅーれ………い つから…?」

「さっきからだよぉ…和人、 なんか変」

わるきゅーれが飛び掛かった ことなど、まったく気づいていなかった様子で……明らかにおかしい様子に悪びれもなく呟く。

「大丈夫だよ……ちょっと、 変な夢見ちゃっただけだから」

「夢?」

首を傾げるわるきゅーれ…… そして…脳裏にワルキューレの姿が過ぎる…………

「うん……ちょっとね……」

視線を逸らし、そう呟く和人 に……わるきゅーれは奇妙な胸騒ぎを憶えるのであった……

 

 

 

和人はずっと上の空だっ た……朝起き、醤油をご飯にかけてしまうほど………リカも真田さんもその様子に明らかに戸惑っていた。

そのまま学校に登校し、朝の HRが始まる前でも、和人の心持ちはどこか浮いていた。

「和人? どうしたの……身 体の調子でも悪いの?」

登校し、和人の姿を見かけた 秋菜も心配そうに呟く……昨日は結局和人に会えずじまいだったので、朝のこの状態に流石に不安を抱いたようだった。

「あ……なんでもないよ…た だ、ちょっと寝不足なだけだから」

そう苦笑混じりに手を振る と、それ以上の追求をやめたのか、黙り込む。

そして、話を逸らすように別 の話題を口にした。

「そう言えば和人聞いた?  今日、転校生来るんだって」

「へぇ……それは初耳だよ」

転校生が来るという話は聞い た覚えがない……それで先程から、クラス中がどこか落ち着きがないのが解かった。

「うん……私も昨日、聞いた んだけどね……急に決まったらしいから皆も驚いてるの」

「ふーん……」

だが、和人はさして興味を示 したようには見えない。まあ、転校生と友達になれたらいいなとは考えているようだが……

そうこうしている間に、HR の時間となり……教師がドアを開けて入ってくる。

それに慌てて席へと戻る生徒 達……秋菜も和人に手を振ると、席へと戻っていく。

静まり返った教室の教壇に教 師が立つと、早速切り出す。

「もう何人かは知ってると思 うが……今日、転校生が来ることになった……入りたまえ」

クラスの中の緊張が高まるな か……ドアが開き…一人の女生徒が姿を見せる。

刹那、男子から黄色い声援が 上がる。

艶やかな黒髪を伸ばし……そ して髪に鈴を結びつけ、微かに響く音とその蒼の瞳が印象的な少女だ。

「……っ!」

その少女を見た瞬間……和人 は鼓動が大きく脈打った。

驚く和人の前で少女はそのま ま教壇に立ち、名前を書いていく。

「イーファです……両親の仕 事の都合で、地球へ来ました。よろしくお願いします」

ニコリと…見る者全てを魅了 するような笑顔を浮かべ、軽く会釈する。

男子の声援がますますヒート アップする。

「さて、席は……」

教師がそう切り出すと……男 子生徒が揃って教師に視線を送る………その殺気にも似た視線を物ともせず……教師はグルリと教室を見渡し、ある一点を見やると言い放つ。

「時野…お前の隣、空いてる な……そこへ座ってくれ」

指名された和人は一瞬眼を剥 いた……だが、そんな事は構わず……イーファと呼ばれた少女はゆっくりと流れるように歩み寄り、そして和人の隣の席に腰掛ける。

そして、和人に向けて微笑 む。

「よろしくお願いします…… 時野君」

「あ……う、うん…こちらこ そ」

その笑顔にどこかドギマギ し、照れたように頬を掻いて視線を逸らす。

そして……唐突に彼女は席を 移動させ、和人の席にくっ付ける。

「え……?」

突然のことに困惑する和人。

「ごめんなさい…私、まだ教 科書持ってないの……一緒に見せてもらえる」

「え……あ、うん…構わない けど………」

「ありがとう」

和人は出した教科書を拡げ、 それをイーファに見えるように拡げる。

そのまま授業が始まり……… 和人とイーファは一時間中くっ付いており、男子と…秋菜は鋭い視線を浮かべていたのはいうまでもなかった………

 

 

授業が終わり……休み時間に なると、イーファの席に人が集まってくる。

大半が男子だ……口々に『何 処の惑星から来たの?』や『趣味は?』など『放課後街を案内する』といったものだ。

それに笑顔で答えるイーファ を教室のドア付近で和人と秋菜が見詰める。

「和人は行かなくていいのか しら?」

「な、なにがだよ……?」

棘があるような口調で呟く秋 菜に思わず声が上擦る。

「いえいえ……だって、授業 中席をくっ付けてずっとデレデレしてたもんね」

「そ、そんな訳ないだろ!」

微かに照れたように慌てて言 い繕うが、秋菜の視線は険しい……その時、男子の一人の質問が耳に入った。

「イーファさん、彼氏いる の?」

その問い掛けに……イーファ は一瞬間をあけた後……微かに頬を染め、そして胸元を抑えて答えた。

「……はい…とても……とて も大切な方が………」

そう答えた瞬間……男子はこ の世の終わりといった表情でその場に崩れる。

その言葉が聞けた秋菜はどこ かからかうように和人に囁く。

「ざぁんねんだったわね〜和 人君〜〜」

「だから違うって! ホント なんでもないんだ……」

どこか、必死な様相でそう言 い放つ和人に秋菜はビクっと身を呑まれる……その不機嫌そうなまま、和人は視線を逸らして席へと戻ろうとする。

「和人……」

その背中を見やりながら、秋 菜は気落ちし…不意に……視線をイーファに向けた瞬間、微かな違和感を憶えた。

(なに…今の………あの子… いったい………)

確かに感じた……殺気にも似 た冷たい気配………だが、当のイーファは笑顔を浮かべてクラスメイトと話し込んでいる。

気の使いまわしすぎかと秋菜 は頭を掻きながら、違和感を胸にしまい込み……席へと戻った。

 

 

 

授業が終わりを告げ……夕暮 れが羽衣町を包み込む。生徒達は家へと帰路につく…だが、そんな光景を和人は一人……屋上から見詰めていた。

いつもの和人らしくない行動 だった。

いつもは授業が終了と同時に 銭湯の準備のために急いで家に帰るのだが……何故か、今日はそんな気分になれない………

頭に燻るのは……あのイー ファという転校生の少女…………

その時、鈴の音が耳に聞こ え……ハッと振り向くと、そこにはイーファが静かに佇んでいた。

「君は………」

いったい、いつ屋上に出たの か……まったく気配を感じなかったことに……だが、当の本人は笑顔を浮かべて呟く。

「やっと二人で話せます ね………」

「え……?」

唐突な言葉に困惑する。

「待っていました……貴方 を………ずっと…貴方と逢えるのを…………ずっと…」

眼を閉じ……静かに囁くイー ファ………だが、和人はますます当惑する。

「ちょ、ちょっと待って…… 僕は君を知らないんだけど………」

少なくとも、和人にとっては イーファは初対面の人間……だが、その言葉にイーファの瞳が哀しげに揺れる………

「忘れてしまったの……私 を………この…貴方がくれた鈴も…………」

 

――――リーン……リーン…………

 

鈴の音が周囲に響く……刹 那、和人の脳裏に今朝の夢がフラッシュバックする………

「私は決して忘れない……貴 方を………貴方との刻を………だから貴方も……忘れないで………私を…」

誘惑のように響く音……そし て声………それらが和人の感覚を麻痺させるように伝わってくる。

すっと昔……遥か昔にも…… 同じことがあったような………

イーファはそっと歩み寄 り……和人の前に立つと………そのまま、和人を抱き締めた。

だが、和人は拒みもしな い……成すがままに………そんな和人の耳に向けて囁く………

 

 

―――――――私は……貴方 の………アーリィ……………

 

 

 

 

 

夕闇のなか、わるきゅーれは 学校へと和人を迎えに来ていた。

いつもより遅いことに心配に なっていた……高校へと続く河川の横道を走っていると、見知った顔を見つけて歩みを止める。

「あら……お嬢ちゃん、どう したのかしら…こんな所を一人で?」

その場に佇んでいたのは、黒 のコートを靡かせるゴースト……わるきゅーれの顔が不機嫌そうに染まる。

「フンだ! 関係ないもん!  わるちゃん、和人を迎えにいくんだから……」

「あら……まだ帰ってない の?」

いつもなら既にこの時間は銭 湯の準備に入っているはずだ。

ゴーストもどこか不審そうに 首を傾げる……その時、ゴーストの表情がキッと引き締まる。

刹那……二人の周囲を闇が覆 う…………

「なに? なになに!?」

わるきゅーれはパニックを起 こすも、ゴーストは冷静に分析する。

(結界……? でも、誰 が……)

以前、自身で使っていた結界 と似ているが……なにかが違う…………

窺うように周囲を見渡してい ると……闇の奥から光が襲い掛かってきた。

「っ!」

「きゃぁぁつ!」

ゴーストは咄嗟にわるきゅー れを抱え、ジャンプして光をかわす。目標を見失った光はそのまま着弾し、その場を光に拡散させる。

「これは……光の 力……!?」

今のは紛れもなく光の粒子を 用いた技……だが、光の粒子は白の皇女たるワルキューレにしか使えないもの……当のわるきゅーれは今は自分が抱えている。

困惑するゴーストは、そのま ま睨むように叫ぶ。

「姿を見せなさい……いった い、誰なの………?」

その言葉に反応するよう に……闇のなかに人影が浮かび上がる。

「なに、何なの……怖 い………」

その影に怯えるようにわる きゅーれが眼を潤ませる。

ゴーストも感じる気配に身構 える。

影がやがて色を帯び……その 姿を晒す………

黒髪を靡かせ……全身を漆黒 のアンダースーツのようなもので包み、銀の甲冑のようなものに身を固め………額にはヘッドギアのようなものが備わり、その横には銀の羽が現われ、額に真紅 に彩る宝石が輝く。

肌が色付き……唇に真紅の色 が走る…………

完全に姿を現わしたのは…… 黒髪を靡かせる銀の女性………だが、その頭に靡く羽は…ヴァルハラ皇女の証………

姿を見せた女性は、闇に静止 したまま……眼を瞬き、静かに開く…………

 

――――深い……まるで海の 底のような蒼に輝く瞳…………

 

 

その口端が……微かに歪むの であった…………

 

 

 

 

 

 

 

―――――To Be Continued



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