風の聖痕〜The One AIR-REAL〜

Zero Wind −巡る者たち−

 

 

 

 

0.はじめに

 世界観設定と登場人物に細かな変更を加 えてありますので、その手の作品がお好みで無い方はご注意くださいませ。

 

 

1.八神 和麻

 極端に運が悪い本編主人公。風の契約者(コントラクター)。 現在22歳、性格は原作と比べるとややおとなしめ。

 神凪の家を出てからしばらくして単身中国に密入国。そこまでは良かったのだが、運 悪くスリにあい全財産を失い、行き倒れになりかけていたところを翠鈴に拾われる。

 命の恩人ということで恩義は感じていたが、好意に発展する事は最後まで無く、魔術結社『アルマゲスト』が引き起こした ろくでもない儀式のせいで翠鈴と己の左腕と両目の視力を失う。

 そのときの極限の絶望がきっかけで風の精霊王と契約。そのまま『アルマゲスト』を壊滅させ、自身 も脳の神経を数本焼き切ってしまい数ヶ月生死の境を彷徨うことになる。

 それ以来“親しい人の死”に対して過敏に反応するようになってしまい、自らを殺してでも助けよう とする馬鹿者(・・・)に なってしまう。逆に親しくも無かったり気に食わない人間の死にはほとんど無関心。

 その後、その在り方を不幸にも(・・・・)某 科学実験学園都市の管理者に興味をもたれてしまい、餞別として高性能義肢と武装一式を譲り受け現在にいたる。

 原作とは違い、酒の楽しさを覚える前に神凪の家を出て行ってしまったために和麻の中では酒などの嗜好品=高級品と言う 意識があり、そのためか飲み慣れておらずやや下戸。でも酒飲みになれる素質はある。

 タバコは吸うが、それは普通のタバコではなく左腕を失った痛みが現在も時折よみがえる為、それを抑えるための鎮痛剤と して薬草などを乾燥して処方されたれっきとした医薬品。無論無許可だがバッドトリップなどは無い合法ドラッグの類。

 左腕に取り付けられた高性能義肢は現状最硬度を誇るフラーレン合金鋼製。微弱な生体電流と筋肉の動きを感知し、実際の 肉体と変わらない緻密な動きを再現できる(某イージスの護り屋の義腕が感覚的に近いかも)。

 武装は義肢内部に圧縮空気で発射するタイプのニードルガンを内蔵。他にもオーダーメイドのデザートイーグルAE50カ スタムモデル『ヴォルフガング』、アラミド繊維製コート(防刃防弾耐熱機能を持つ素敵未来科学の産物) を持つ。

 風術士としての力は神凪本邸で過ごした日々の中で得た、『過ぎた力を持つと人は驕り高ぶる』という教訓から、使用は必 要最低限を除き避けている。が、それでも問答無用で世界最強。おそらく人間と言う範疇の中で唯一世界を敵に回しても勝てる男。

 

 

2.神凪 綾乃

 当小説のメインヒロイン。神凪家時期宗主筆頭。わんぱくでも良いたくましく育ってくれるなら、 を地で行くお嬢様。

 降魔の神剣『炎雷覇』の現所有者で、炎術士としての才能はもちろんあるのだが、ムラっ気があるため安定した能力行使が 今後の課題。

 和麻は半分くらい忘れているが、6年程前に数時間だが一緒に話をしたことがあり、そのときの和麻の在り方や実力に多大 に影響を受け、絶対にあの背中に追いつこうと意識するようになる。

 それはいつしか思慕の情に変わるのだが、本人は真っ向否定。でもなんだか気になっ てしまう複雑なお年頃。

 自分に断りも無く神凪を出奔した和麻を最初は憎く思っていたが、ある時その理由を偶然聞いてしまってからは逆に厳馬や 炎術至上主義に囚われた神凪を憎く思うようになり、一度だけ和麻を苛めていた主犯格の者たちに大粛清を行いかけた(無 論重悟が体を張って止めた為未遂)。それ以来神凪の傲慢は多少なりを潜めたが、やはり深いところでは変わらず、自分が宗主になったらまず神凪の意識改革を せねばと密かに燃えている。

 

 

3.神凪 煉

 最強無敵弟属性を持つ和麻の実弟。炎術士としての潜在能力はかなり高いのだが、生 来の優しい気性と兄が無能だったからせめて弟はという母親からの過剰な期待がプレッシャーとなってしまい、未だ開花の兆しは無い。

 物心つく前に和麻が家を出て行ってしまったため、直接の面識は無いのだが、綾乃からは『あたしに黙って神凪から出て 行ったあたしの目標』、厳馬からは『炎を持たない出来損ないではあったが、おまえの兄は強い人間だった』と微妙にけなしてるのか誉めてるのかわからない人 間像を聞かされつづけたせいで、煉の中での和麻像は妙に謎な偉人に美化されてしまっている(笑)

 現代ではありえないほど純粋培養で蝶よ花よと育てられたため、下手な女の子よりも奥ゆかしくかつ慎ましやか。その手の お兄さんお姉さん連中には垂涎の的(笑)

 でも実際には“理不尽な暴力”をなによりも嫌い、それを行っている分家筋や旧い宗家の人間は大嫌い。でも死んでも良い とまでは思っていないやっぱり優しい子。

 実は神凪内外に本人非公認のファンクラブがあったりする。そのせいか、和麻帰国後 のごく一部での神凪内の和麻の評価はそう悪くない(将を射んとすればまず馬から理論)。

 

 

4.神凪 厳馬

 和麻と煉の実父。今代神凪最強の一人。

 先代神凪宗主、頼道の愚策のせいで凝りに凝り固まった旧い思想の人間。

 自らの意思をあまり他人に話そうとせず、そのせいで誤解されがちだが父親として息子たちのことは大事に思っている。

 だが行動に移せない時点でその思いは意味が無く、綾乃に嫌悪の眼差しを向けられる結果となってしまう。

 いつか息子(和麻)と酒を酌み交わしたいと密かに思っていたが、実は和麻が下戸だ と知ってちょっぴり落ち込むナイスガイ。

 その想いは今は煉へと託されているが、煉もなんとなく下戸、もしくはそれに近いくらいに酒に弱そうなので期待薄し。

 

 

5.神凪 重悟

 神凪退魔本家現宗主。綾乃の実父。

 威厳ある宗主と見せかけて実はかなりの子煩悩。だけど最近育て方を間違えてしまっ たかもしれないと苦悩中。

 数年前に不注意から右足を失ってしまい最前線から退くが、その実力はいまだ高く不動の神凪最強を誇っている。炎術のみ では重悟に分があり、体術もありだと厳馬に一歩及ばない。

 良い意味で神凪の思想に染まっていない綾乃を誇らしく思うも、事あるごとに和麻を例に出すことにちょっとやきもちをや いていたりする。

 いつか和麻が神凪に戻ってきたら『うちの娘がほしければ私を倒してか らにしろ!』と言うのが密かな夢。

 でもそれをすると相対的に綾乃が敵対してきそうなことには一向に気付いていない。がんばれ! 超がんばれ!

 

 

6.神凪 頼通

 おそらく最弱の炎術士。神凪グループ会長。力は無いが権謀術数には優れており、風牙衆を使い、たった一代で神凪の表の 顔である企業を現在の大きさまで膨れさせあげた偉人。人としてはダメな人種だが、企業家としては良い意味でも悪い意味でも優れた人。

 実は神凪の中で唯一くらいに風牙衆の有用性を真に理解していたりするが、風牙衆の現状をかばう気はさらさら無く、精々 が『邪魔なライバルを蹴落とし、寄ってくる羽虫を追い払ってくれる便利な道具』位にしか認識していない。

 なによりも権力が好きで、自分の能力や人徳では面倒な仕事が多いだけであまり威張れない裏の神凪の宗主の座は早々に息 子である重悟に明け渡し、自分は裏から重悟やうだつの上がらない分家当主に対してだけ威張り散らしている。

 そんな我の強い頼通ではあるが、唯一頭の上がらない存在が彼の奥方である。頼通と 同じ年齢のはずなのだがいまだに白髪や小じわの一つも無く20代前半といっても通用しそうな外見を持っており、常に笑みを絶やさず頼通を威圧しつづけてい る真の神凪最強。でも扱いはコ■ンボのうちのかみさん。

 そんな奥方の頼通に対する印象は、『可愛らしい小物♪』だそうだ。はぁやれやれ。

 


BACK  TOP NEXT



inserted by FC2 system