第6話 街道にて

 

「へぇ~街の外って、こんなに綺麗だったんだ」

 僕は、町の外の綺麗な景色をみながらそう言った。

 

「いちいち関心するな。まるで田舎者だぞ?」

 

「そう言うけど、僕は街の外に出るの初めてなんだよ?」

 

「初めてって、カズキさんは元々別の街から来たんじゃないのか?」

 

「そうだけど、あの時は馬車に閉じ込められっぱなしだったし、これからどうなるのか不安 でいっぱいだったからね」

 そう、小さいころおそらく馬車に乗ってこの道は通っただろう。だが少年だった僕は派閥 でラウル師範に保護されるまでこれから何が起こるのか、何をされるのか等の不安でいっぱいだった。

 

「そう、か」

気まずそうな顔をするネス

 

「ごめんなさい、カズキさん・・・」

 顔を俯けてそういうユウナ

 

「ん〜、風が気持ちいい・・・ あ! ネスあの広場みたいなのなに?」

 ちょっと、空気が重くなったのを感じて僕は何事も無かったかのように言う

 

 

「あぁ、あれは旅行者が休むための休憩所だな」

 

「カズキさんちょっと行ってみましょう。」

 

「うわ、ユウナちょっと引っ張らないでよ」

 そう言いながらユウナに引っ張られていくカズキ

 

「あ、おいっ!」

ネスが何か言おうとしたが聞こえなかった。

 

 

 

「う〜ん、湧き水も沸いてるしいい所だ。」

 でも、休憩所って割りに人が全然いないなぁ・・・なんでだろ?

 

「そうですね、カズキさん。これでお弁当でもあれば最高ですね。」

 笑顔でそういうユウナに、そうだねぇと答えようとした時

 

「ゴフッゴフッ」

 よく見ると水のみ場の脇に人が倒れているのが見えた。

 

「だ、大丈夫ですか?」

 ユウナがそれに気づき近づいたその時

 

「ヘッ?」

 

「へっへっへ動くなよ、ねーちゃんそっちの兄ちゃん達もな」

 そう言った男の手にはナイフが握られていた

 

そう男がいった瞬間、周りの木の 影などから数人の男が姿を見せる。

 

「はぁ、カズキ。こういう街道の休憩所というのは旅人にとって休息の場所となる が・・・」

ネスが急に説明しだす。

 

「同時ニココハ旅人等ガモットモ油断シヤスイ場所デアリマス」

 ネスの言葉を紡ぐようにレオルドが続ける

 

 「よってこういった連中にも遭遇しやすい所でもある、次からは気をつけてくれ主よ」

 と簡潔に凛が説明を終わる。

 

 

「ふむふむ。って、何冷静に説明してるんだよ3人とも!!ユウナが人質に取られてるんだ ぞ、どうすんだよ!!」

 人質がいるんじゃ身動きがとれ ない、このままじゃきっと身包み剥がされて旅どころじゃなくなってしまう。

 

 

「そだぜ、テメェら動くとこの女の命がぶへら!!

 唐突に盗賊がセリフの途中で吹っ飛ぶ

 

「全く、なに考えてるんだ人間」

 そう、盗賊を蹴り飛ばしたバルレルが言う

 

「あ、ありがとうバルレル君・・・」

 

「ケッ 俺様は人間に死なれると色々まずいから助けたんだ礼なんていうな」

 そういって、槍を構えるバルレル

バルレルって何時も悪ぶってるくせに、なんだかんだいってしっかりユウナを守ってるんだ な。ちょっと見直した。

 

「何をボーっとしているんだカズキ!!

 そういうと同時に、ネスが呪文を唱え召喚術を発動させる

 

「来い。機界の僕よ!! いでよベスゾウ!!」

 そう叫んだ瞬間ネスティの杖が光だし全体的にノコギリのような召喚獣が近くにいた野党 を吹き飛ばす。

 

 

「でやぁぁ!!」

 同時に凛も刀を抜き野党を一閃する。

 

「霊界の友よ我が呼びかけに答え我に力を貸したまえ…イービルファイアー!!

 ユウナも召喚術を使い野党を倒す

 

「ケッケッケ死にたい奴は前に出なブチ殺してやんぜ!!」

 そう叫びながら、彼は槍を素早く振り回しながら盗賊達をなぎ倒していく

 

そのとき、盗賊の一人がバルレルの背後から剣を振り下ろそうとする。

 

 「サセナイデアリマス!!

 レオルドが、盗賊とバルレルの間に入り込み、盗賊の剣を受け止め、お返しとばかりに腕 に備え付けられたドリルで盗賊を殴り飛ばす。

 

「ケッ余計な真似を・・・」

 

 

 

「僕も…何かしなくちゃ」 

 そう思い、僕は無色のサモナイト石を取り出しながら盗賊たちに近づき

 

「ロック・マテリアル!!

 小さな隕石が盗賊を襲う

 

 

が、盗賊を倒すだけの威力はなかった。

 盗賊は、血まみれになりながらもカズキに向かってくる。

 

 盗賊が斧を振りかぶる

 

う、うわぁぁぁ〜〜

  僕は、無我夢中だった…

 

胸に収めてあった短剣を抜き盗賊の胸に

 

 

 

 

『ザクッ』

 

 

 刺した。

 

 

 

短剣は盗賊の胸に深々と突き刺さり血がとめどなく流れる

 

  盗賊は倒れ、動かなくなる

 

    

 

僕の手は返り血で真っ赤に濡れて いた

 

 

 

 

「ハァ、ハァ」

 体から嫌な汗がとめどなく流れる…

戦っている最中だというのに、体が動かなかった 膝がガクリと落ちて、体の震えが止まら ない。

 

 

 

ロッ ソ!!

  近くにいた盗賊が、仲間がやられたのを見るなりかけてくる。

さっき倒した盗賊と仲がよかったのだろうか。

その目には憎しみが溢れていた。

 

 

   体が動かない、このまま動けなければ殺されるだろう、それはわかる。

 でも、

 

 

 

     体が動かない

 

 

 

盗賊の斧が振り下ろされる

 

 

キンッ!!

 そんな乾いた音と共に盗賊の持っていた斧が飛ぶ

 

 

何をしている、死にたいのか!!

 

僕の目の前に立っている男がそう叫ぶ

 

あとがき

 作「さて、まぶらほサモンナイト第6話街道どうだったでしょうか? さて、本日のゲス トはサモンナイト2の護衛獣ハサハちゃんで〜す。はい、そこ拍手〜」

 

 る〜君『パチパチパチ〜(舞台袖からの拍手』

 

ハサハ「ハサハです・・・こくん(首を縦に振る動作)」

 

作「本編では、主人公が試験の時に鬼属性のサモナイト石を使った時に召喚される護衛獣で すが、今回はまぶらほと交じり合ったために召喚されませんでした。」

 

ハサハ「ハサハの出番・・・フルフルフル(体が小刻みに震えてる音)」

 

作「わぁ〜、泣かないで、泣かないでちゃんと出すからさ」

 

ハサハ「ほんとぉ?お兄ちゃんと一緒?」

 

作「うん、ちゃんと登場させてあげるから泣かないで」

 

ハサハ「うん、ハサハ泣かない」

 

作「さて、それじゃぁ、最後にあれやって」

 

ハサハ「みんな、読んでくれてありがとう。ご意見ご感想などお待ちしております。次回も 楽しみにしててね」

 


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