第14話 いざ神城

 

 

3週間後、和樹達は修行を終えて 神城本家に向かっていた。

 

九州行きの新幹線の中で和樹は修 行で疲れたのか千早に膝枕してもらい気持ちよさそうに寝ていた。

 

実に幸せそうである。本当に、本 当に幸せそうである。

 

だが、もしこの場を夕菜に見られ たら新幹線ごと攻撃されただろうが、夕菜達は和樹以上に疲れたようで死んだように寝ていた。このおかげで新幹線の乗客は命拾いをしたということを知らな い。

 

ちなみに、沙弓と紅尉は神城本家 には行かないといって帰ってしまった。

 

神城家には興味がないらしい。

 

 

 

 

 

 

「ここが本家です」

 

和樹達は東大寺の南大門のような 大きな門の前にいた。

 

「大きいねー」

 

「お前の家ほどじゃないだろ」

 

和樹の家を見た凛はどう見ても自 分の家の門のほうが小さいと思った。

 

門を潜り、家の中に通され和樹た ちはそのまま道場に案内された。

 

道場に着くと神城家の者達がすで に座っていた。

 

「やあ式森君、よく来たね!」

 

「お久しぶりです。駿司さん」

 

「凛も、久しぶりの本家はどうだ い?」

 

「・・・息苦しい・・・」

 

確かに胴衣を着た門下生達がこれ だけずらりと並んで睨まれていると息苦しさを感じずにはいられない。

 

「君が式森君かね?」

 

神城家の当主神城佐平が声をかけ てきた。

 

「はい、お初にお目にかかりま す。式森和樹です。神城佐平さん。」

 

「わしのことを知っておるの か?」

 

「ええ、知り合いにあなたのこと を良く知ってる人がいるので」

 

笑みを浮かべながら当主の問いに 答える。

 

「凛、そちらの方々は?」

 

「学校の先輩の山瀬先輩と宮間夕 菜さんです。あとこちらは式森先輩の式神でレオンという名前です」

 

「式神とは珍しいの・・・」

 

佐平は和樹にさらに興味を持った ようである。

 

「ここで戦うんですか?」

 

「そうだ、ルールはお互いに1人 ずつ前に出ての勝ち抜き戦でおこなうがいいかな?」

 

「ええ、いいですよ。じゃあ、着 替える部屋を貸してもらえますか? このままのカッコじゃ戦いにくいので」

 

部屋を借りて和樹たちはそれぞれ の戦闘服に着替えた。夕菜と凛はいつものままだが、和樹と千早はちがった。

 

和樹の服装は黒い胴着に黒い袴、 魔法具は黒刀に変えていた。千早は白い胴着に白い袴姿で

 

両方に刃のついた槍を手にしてい た。

 

「お待たせしました。それじゃ、 始めましょうか?」

 

「そちらは誰が最初に出てくるん だい?」

 

神城家の門下生がすでに立ち上っ て待っている。

 

「私が行くわ」

 

千早が立ち上った。

 

「山瀬先輩ここは私が・・」

 

「大丈夫よ、そのために特訓した んだから!」

 

凛が行こうとしたが千早に止めら れてしまった。

 

千早と門下生が対峙する。

 

「細かなルールはあります?」

 

「時間は相手が先頭不能になる か、降参するまで。武器は何でもあり。」

 

「わかりました」

 

「では、お互いに構え て・・・・・・始め!!!」

 

和樹達と神城家の戦いがきってお とされた。

 

 

 

あとがき

レオンです。

いよいよ戦いが始まりました。は たして千早の実力は・・・

僕の活躍はあるのか?

千早の力が今明らかになる・・・

 



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