第4話 旅立ち

 

「・・・・・」

 カズキは朝から困っていた

 

なぜなら・・・

スゥスゥ

 目が覚めると自分の隣に女の子が寝ていたからである

 

あぁ、寝顔がかわいい なぁ・・・じゃない!! と、とりあえずバレないようにベットから出なきゃ

 そう思い、急いでベットから起きようとする僕・・・しかし

 

「駿司、おにぃちゃん・・・・・」

 そんな寝言と共にカズキの服の袖が引っ張らられ、抜け出せない状況になる。

 

落ち着け、落ち着くんだ僕!! まずは何故こうなったか一から考えるんだ・・・この子の 名前は凛ちゃんで、昨日召喚の儀式で僕の護衛獣になってくれた子だ。うんそうだ、そして昨日の夜は口論の末ベットは僕が使うことになったんだよな。

 

うん ここまではよし、では何故こういう状況になったのか・・・

 

 

 

 

結論・・・わかりませ ん!!

 

 

 

ど、ど、どうする僕!?!? こ んな所ユウナにでも見られたら僕の人格が疑われるぞ!? というか殺られる!!

 

「カズキ、いい加減起きないか 今日からここを出て行くんだ荷物をまとめる時間 も・・・」

 タイミングがいいのか、悪いのか我が最愛なる兄弟子が入ってきた・・・神は死んだ

 

「……(ネスと目線が合ってしまう」

 

「………(カズキと凛が一緒に寝ている姿確認)」

 

「お、おはよう・・・ネス」

 

「すまない、邪魔したな・・・ バタンッ」

 そう言いながらフラフラした足取りで部屋から出て行くネス・・・

 

あぁ、義父さんカズキが、カズキが… いやコレはきっと夢だそうだ夢なんだあのカズキがこん なことできるわけが・・・ゴンッ!! ははは、痛いや・・・ハ ハハ、義父さん赤飯を炊かなきゃな、それから式も挙げなきゃそれから、それから〜うわぁぁぁ〜〜ガラガラガラ、ゴンッ!!

 

 

 「う、うん…」

 ネスが落ちたせいでどうやら凛 ちゃんが目を覚ましたようだ、まだ寝ぼけているらしく薄目を開けながらこちらをじっと見ている

 

「お、おはよう凛ちゃん」

 とりあえず、声をかけてみる

 

「ふぇ?…えぇ〜!?!?なんで、私が主の布団に!?!?  

 現状を理解したらしく、凛ちゃんが顔を真っ赤にして叫ぶ

 

「お、落ち着いて凛ちゃん そんな大声だしたカズキさん大きな声と音がしましたが何があったんです…(ベットの上にいる凛とカズキを確認」

 不意にドアが開きユウナが入ってきた

 

「ゆ、ユウナ…これは、その…」

 

「カズキさん…」

 「は、はい!!

 ユウナの静かな、それでいて恐ろしい声に思わず返事をしてしまうカズキ

 

「私というものがありながら、そうですか、浮気なんてするんですね…」

 ユウナの手にみるみる魔力が集まっていく、やがて魔力は自然に具現化し大きな火球とな る。

 

「ゆ、ユウナこれは、ふか〜い訳と誤解が重なってしまったいうなれば…そう不幸なわけ で」

 必死に弁解しようとするカズキ

だが、

 

「言い訳なんて聞きたくあ りません!!」

「う、うわぁぁぁぁぁ〜〜〜〜」

 

 

 

 

 

 

そんな事が朝からあったが、とりあえず見聞の旅の最終準備をする。 一応必要な物は前日 に準備しておいたけど一応念のためだ。

 

「大体の物は揃ったな・・・あと 必要なものは町で買えばいいし、あ!そうだ」

 僕はある事を思い出しそれを探 す

 

「何を探しているのだ?」

 

「んとね、確かこの辺に・・・ あった!!」

 

「なんだ?それ?」

 

「反省文!!」

 僕がそう叫ぶと凛ちゃんがずっ こける

まぁ、気にしないで続けよう

 

「懐かしいなぁ・・・ネスに 真面目になります って1000回書かされたっけ」

 そう言って、カズキはもうしま せん とビッシリと書き記された紙を凛に渡す。

 

「うわ、本当にびっしり書いてあ る・・・ でも、こんなものまで持っていくのか?」

 

「まぁね・・・ここを出たらもう ネスからの説教も聞けなくなるからね・・・大事な思い出だからね・・・」

 そう言った、アイツの顔はどこ か寂しげだった・・・

 

 

コンコン

 扉がノックされ、僕の部屋ネス が入ってくる 後ろには彼の護衛獣 機械兵士のレオルドも居た。

 

「失礼スルデアリマス」

 

「うわっ、なんだこいつは!?」

 凛ちゃんがレオルドに驚いて手 を腰の刀に手を当てる

 

「あぁ、そういえば君は見るのが 初めてだな こいつは僕の護衛獣のレオルド ロレイラルの機械兵士だ」

 

「きかい・・・兵士?」

 慣れない単語を聞いて疑問符を 浮かべる凛ちゃん・・・まぁそりゃわかんないよな僕だってネスから説明うけるまで誰が中に入ってるんだろ う?って思ってたし。

 

「簡単に言うと機械で作られた兵 士の事だよ」

 僕が簡単に説明してあげ る・・・

 

「ところで、旅支度は済んだの か?」

 

「うん、できたよ」

 

「なら、すぐ出発しなければだめ じゃないか、遊びじゃないんだぞ?」

 

「わかってるよ・・・」

 少しくらい、引き止めてくれたっていいじゃない か・・・

やっぱりネスも僕の事その程度にしか思ってなかったの かな・・・

 

 

 

派閥の門の前には、ユウナと護衛 獣のバルレルが立っていた。

 

「ネス、ユウナ見送りありがと う、でももうここでいいよ 心配してくれるのはうれしいけど、僕も一人前になったわけだしここから先は自分一人でがんばるよ」

 これで、ネスともお別れ だ・・・

    これから会えなくなると 思うとなんだか胸が痛い気がする

 

 

 

「どうして僕達が君のことを見送 らなくちゃならないんだ?」

 突然ネスがそんな事を言ってく る

 

 

「へ?」

 僕はわけが分からずそんな声を 上げる

 

「やれやれ、どうして僕とユウナ が君と同じように旅支度をして、レオルドとバルレルまで連れてここにいるか疑問に思わなかったのか?」

 

「はぁ、気づいてなかったのかあいつは・・・」

「状況判断能力ノ欠如ヲ確認、修正ガ必要カト思ワレマス」

「ケッ 鈍い奴だぜ」

 なにやら、端で痛い事を言われ ている気もするが気にしないでおこう

 

「え? あ! じゃぁもしかし て」

 ネスは僕に着いてきてくれるの か? そう僕が思ったその時

 

「あのあと、フリップ様から命令 があってな、不本意 ではあるが君の監視役として同行を命じられたんだ」

  不本意・・・その言葉がなん だか自分がネスに迷惑をかけているみたいで何か嫌だった・・・

派閥を離れても僕はネスに迷惑ば かりかけている、そんな自分が情けなかった。

 

「私は、カズキさんが見聞の旅に 出るって聞いたのでフリップ様に脅し、じゃなくて一生懸命お願いしまして見聞の旅への許可をもらったんです。」

 

「な、なんで!?」

 

「しらないよ、 まぁ大方君を野 放しにしておけないと不安に思ったんだろうな ま、今の君の注意力の欠陥を見ればその不安も理解できるよ」

  随分な言われようだが、なん だかとてもうれしかった

 

「私とカズキさんは運命の赤い糸 で繋がってるんです、この糸は誰にも切ることなんてできません!!」

 いや、そうじゃなくてどうして ついてくるのかってのを聞いたつもりなんだけどユウナ…

 

「まぁ、それはさておき君はこの 派閥の本部以外街の事などほとんど知らないのではないか?」

 そういわれてみると、必要な物 は街で買えばいいと思っていたが肝心の買うところがどこかもわかっていない・・・

 

「だから、まずこの街西王都ゼラ ムについて案内するとしよう、凛にもこの世界の様子を見せておく必要があるしな」

 

「そうだね、凛ちゃん分からない ことがあったら何でも聞いてね」

 

「わかった、よろしく頼むぞ主」

 

 

 

 

あとがき

 どうも、なんとかまぶらほサモ ンナイト(名前長いな)第4話を書き上げたりゅうです さて、楽しんでみてもらえたでしょうか?

 さて、今回はゲストとして、サ モンナイトより主人公マグナにお越しいただいております。はい、そこ拍手〜

 

マグナ「はじめまして、本来なら主人公をやって大活躍する予定だったマグナです」

作者「うっ ゴメンなさい」

マグナ「いいえ、別に気にしてい ませんよ でも、ちゃんと俺やトリスの出番ちゃ〜んとあるのですよね?」

 作者「え?え〜っとソレは…企業秘密って事じゃだめ?

マグナ「あ・る・ん・で・す・よ・ね?(極上の笑み」

 作者「出します、きっと出しま すから」

マグナ「それはよかった さて、 次回は遂に俺から主人公の座を奪ったカズキがネスの案内の元、街を見て回ります。お楽しみに(本当は俺のハズなのに…」

 





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